小新の家

デザインコンセプト

日常と非日常のバランスと2つのデッキがつなぐ空間提案。

この住まいは新潟市西区小新に完成しました。近隣には古くからの家が建ち並び、近くには川や田んぼがあり、遠くには山が望める少しのんびりした空気が漂うエリアです。ご家族のご希望は「スペックやデザインや広さ」の話から始まりましたが、一緒に話を進めるうちに本当に大切にすべきものが見えてきました。それは「日常の暮らしが豊かになる家」です。

そこで提案した暮らしは、LDKの概念を捨て「台所・食卓」+「居間」という昔の家に多く見られるプランです。台所・食卓は南側。家族が最も多くの時間を過ごす場所なので「明るさ+日常のバタバタ」を意識した居場所に。庭に設置した〝デッキテラス〟は、晴れた日にバーベキューや餃子パーティーが出来る第2の食卓です。

居間はそれとは対照的に「非日常+うっすら暗い空間」で計画しました。お客さんを招く空間としても使用することを考え、布クロスや葦天井など上質な材料を使い、少しだけ暗く印象的なイメージに仕上げました。雨の日でも使える〝土間テラス〟越しに奥行きを感じながら庭を眺めることができるようにも工夫しています。

約50坪の敷地に28坪で完成したこの家には、「日常」と「非日常」がバランスよく配置され2つのテラスが暮らしにいろどりを与えてくれます。

ポイント1

温泉宿のようなアクセント。

松之山出身のご主人の希望は「どこかに非日常を感じるアクセントが欲しい」というものでした。そこで設計が提案したのは、杉板とカーペットで仕上た温泉宿のような廊下です。

廊下=もったいないスペース。という考え方を逆手にとり、たった2帖のスペースですがどの部屋に移動するときにも必ず通る場所を豊かな空間に仕上げ、生活に楽しさを生み出しました。

ご家族だけでなくこの家を訪れるすべの方が、どこか懐かしさを感じながら、普段使いが似合う素敵な家に仕上がりました。

ポイント2

こだわりの外壁。

外壁には古い街並みを意識し、杉板+リシン吹付けに。いい意味でとても新築には見えないたたずまいには、お客様の優しい人柄があらわれました。軒先も大きく跳ねだしたこの家は、とても28坪の大きさには思えないほどの迫力があります。軒先がキチンとあることで、雨の日でも窓が開けられて、夏の強い日差しをさえぎる効果を発揮します。

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