大山の家

デザインコンセプト

小さな空間の中に多種多様なスペースを確保。

こちらの家は、延べ床面積28・4坪というコンパクトな家です。しかし、妥協することなく要望をたくさん取り入れることができました。

私たちがおススメしたのが今回の建築地。しかし、この土地で建築するにあたっては、乗り越えなければならない障害がありました。それは、土地の3方向に道路があり、残りの1方は駐車場という「陸の孤島」のような敷地の状況。更に設計を悩ませたは面積約36坪と新潟では決して大きくない敷地で、どのようにしてプライバシーを保ちながら、風と光を取り入れるのか?という難題でした。

そこで、今回私たちが施主様にご提案したのが『小さいおうち』という考え方。

家族それぞれが自由にふるまえるよう『たくさんの居場所』を生み出せる小さいおうち。土のテラスやパソコンスペース、和室やロフトにベランダまで。これまでの信頼関係と「家は建てることがゴールではなく、スタートである」という柔軟な発想をご家族と共有できたことが、小さな空間の中にこれほど多種多様なスペースを確保することが可能になったポイントです。

さらに、家を小さくすることにより敷地に余裕が生まれ「大きな木」を植えることが可能になりました。この木がほど良いプライバシーを保ち、落ち着いた街並みをつくりだしています。

ポイント1

プライバシーに配慮した居心地

今回の建物は「小さい家で楽しい暮らし」という、生活をテーマに計画されました。

小さな空間の中では、居心地とあわせてプライバシーの確保が計画のポイントになります。そこで、ほぼ真四角18.8帖という決して大きくない広さのLDKにはいくつかの居場所を設け、それぞれが自由にふるまえるよう工夫されています。暮らし方の変化が楽しめるように、キッチンを壁に向けて設置し、キッチンとダイニングの線引きをほどよく曖昧な空間に。そのおかげでリビングダイニングとして、より自由に家具レイアウトを楽しむことが可能になりました。リビングからひっそり隠れるように、書斎スペースも配置しました。家族の気配を感じながら利用できる、家族みんなのお勉強スペースです。

ポイント2

家族と街をつなぐ樹木

外観は街並みを意識し、落ち着いたグレーを採用。木製ルーバーは周囲からのプライバシーを守りつつ、光を程よく取り入れるように配置。木の風合いがアクセントになっています。7.5帖のお庭に植えられた5種類の樹木は、プライバシーを守ると同時に家族と街をつなぐ大切な役割を担います。

ページの先頭へ