内野西の家
デザインコンセプト
時間をかけてゆっくり計画。
こちらのお宅は周辺を豊かな環境に囲まれた、小さな分譲地内の40坪の敷地に完成しました。南側には田園が広がり、北側には大きなケヤキの木やビニールハウス。西側には歩道程度の細い道。のんびり暮らすにはぴったりの場所です。
施主様からのご要望は「最新のものは好みではない」「生活のイメージがつきやすい家」 「安らぐ場所」というものでした。
そこで「食と食卓について」「広い・小さい、明るい・ほの暗い、それぞれのスペースの魅力について」「くつろぐ空間の中で人と人の距離感について」などの生活に対するお話をじっくりさせていただきました。
「生活を豊かに、のんびりと」をキーワードに。
この家のプランはすべてお任せいただき、およそ8か月の時間をかけてゆっくり計画・設計しました。
当初、延床で30坪以上の広さをご希望されていた施主様も、完成した際に「ほんとうに満足です!」と喜んでいただいた家の広さは28坪。LDKの広さも17帖と決して大きくはない空間ですが、心地よい距離感を保ったスペースがあります。駐車スペースとは別に確保した約7.5坪のお庭は、ご夫婦で家庭菜園を楽しむ大切なスペースです。
コンパクトだけどのんびりくつろげる家。愛着を持って永く住みつづける為の手間暇を惜しまずに完成した住まいです。
ポイント1
距離感を大切にしたLDK
ワンルーム17帖のLDKはそれぞれの距離感を意識して設計しました。庭に面した南側のリビングには「畳」を採用し、ゴロゴロとくつろげる「居間風」に。キッチンは居間と干渉しないようにあえて壁に向かって設置しました。
キッチンの脇には4帖ほどの小さなダイニングスペースを。壁面には本棚を設置し、食事だけの利用ではなく、趣味の読書も楽しめる居心地の良い空間が生まれました。
ポイント2
「内と外」をつなぐ窓の役割
住まい手の暮らしやすさを考えた窓配置もポイントです。
外とつながる窓。光を効率よく取りいれる窓。雨の日でも開けられ、風が気持ちよくぬける窓。それぞれに「内と外」をつなぐ役割を持たせました。植栽によってプライバシーが守られるため、日中はカーテン無しで生活が可能です。
街並を意識した外観は、緑の映えるシンプルな佇まい。永く住むにつれ愛着がもてるよう、着飾ることのない落ち着いた住まいです。