善久の家
デザインコンセプト
住まい手のライフスタイルを考慮した気持ちのいい空間
この建物は、母屋の敷地内に別棟で建てた息子さん世帯の住まいです。
ですから、敷地のスペースが限られている中でいかに気持ちのいい空間を創り出すかがテーマでした。敷地条件や生活の機能、住まい手のライフスタイルを考慮したうえで、そこに個性や暮らしやすさを確保することが求められます。
そこで、2階にリビングを配置しました。そしてリビングの一部をあえて低くして勾配天井にしました。重心を低くして落ち着きを出すことと、道路からみえる建物のプロポーションを整える為です。建主様には、年に数回、使うか使わないかの客間や書斎など、無駄な部屋はつくらず、その分、居心地の良さにこだわった間取りにすることを提案しました。
また、限られた空間ですから、素材にもこだわり、ナラ無垢材のフローリングや造りつけ家具、建具。天井に一部ラワンベニヤを張り、暗めの茶で塗装しています。天井は白いクロスが一般的ですのでその違い、良さを実感できます。
建主様にも「暗い所、明るい所、天井の高い所、低い所など、いろんな居場所があって楽しいです」と喜んでいただきました。
ポイント1
シンプルな間取りで収納に工夫
眺望を生かすために居間・食堂を2階に、それぞれの個室を1階に配した間取りです。間取り自体は単純明快ですが、収納や使い勝手のよさに工夫をこらしています。
台所から一直線にユーティリティを配置し、さらに物干スペースを確保することで、奥様の家事負担にも考慮しています。
ポイント2
町並みに溶け込むたたずまい
外壁と屋根には、今、最も注目されているガリバリウム鋼板を使っています。軒天はスギの羽目板をし、上品さと、高級感を演出しています。
外部建具はペアガラスを使用し、防寒性能にも配慮しています。全体的にシンプルで主張のない外観ですが、飽きのこない、町並みに溶け込む、優しいたたずまいです。