熊木建築事務所ブログ
2017.12.7(木)/お知らせ
新米現場監督わたなべ♀の建築奮闘記⑥
こんにちは、新米現場監督の渡辺です。
先日まで行われていた「中野山の家 完成見学会」では
たくさんの方々にご来場いただき、ありがとうございました。
この週末は一気に寒くなり、悪天候の中でしたが、
スタッフが想像していた以上に大盛況でした!
こちらが見学会の様子です。
私も、初めて図面を受け取った時から、
「いい家になる!(というか、する!)」と確信していましたし、
そう思ったからには、しっかりと現場監理に努めようと感じました。
見学会に来られなかった方のために、
私から少しご紹介させていただきたいと思います。
玄関は「ケンパス」という樹種のフローリング仕上げにしています。
中野山の家は小さな家を広く使うため、1階からロフトまで建具で仕切られていません。
冷暖房効率のため、土間仕上げではなく、フローリング仕上げとしました。
将来貼り替えがができるように、框をビス留めにして取り外しができるようになっています。
子供室は3.75帖です。
チープな仕上げだと、納戸に見えてしまいそうなので
天井を踏み天井にしていたり、デスクの前に小さな本棚をつけたりと
工夫を凝らしています。
2階には食堂と台所があります。
食堂と台所の間に明確な仕切りはありませんが、ちょっとだけ小壁をつくることで
空間の縁をきる役割をしています。
台所に立つと目の前にニッチがあります。
何を置くか、どのくらいの高さにするか、奥行きは、、、など、
設計が何度も書き直して悩んだこのニッチは、何より奥さんを想って造ったものです。
料理や家事をこなす場所で、好きな写真や植物を置いたりすることで
少しでも楽しい時間になりますようにという気持ちが込められています。
そんな設計の心遣いが私は大好きですし、
その気持ちが伝わるように手を抜かず造ることができてよかったです。
リビングのロフトです。
見学会でも特に大好評でした。
多くの方から「ついつい長居してしまいます、、、!」とおっしゃっていただきました。
建築基準法では、小屋裏はCH=1400以下、かつ、下階の床面積1/2未満であれば
床面積に算入しないというルールがあります。
この条件があるために、収納というイメージがありがちですが、
CH=1400でも十分すぎるほど生活の場になります。
ロフトの使い道は、様々な可能性を秘めているなぁと考えさせられました。
この家で私が大切だと思ったことは、
細部まで手を抜かないことと、柔軟に考えることです。
特に小さい建物の場合には、建築との距離が近いので
細かい部分の納まりにも気を配らないと、一気に空間の質を下げてしまいます。
これには職人さんの協力が必要不可欠で、
私にできることは、職人さんが作業しやすい環境づくりでした。
特に工程管理は重要で、各工事の日数もいつも通りでは厳しかったり、
搬入順序もよく考える必要があります。今までの現場では、比較的同じ流れで進めてこれたため、
今回は柔軟な対応ができず、職人さんに迷惑をかけてしまう場面もあって、
今回の反省点と今後の課題だなと感じました。
しかし、悩んだところが多くあった分、
中野山の家の現場での時間は濃いものだったと思うし、とても思い出深い現場です。
最後に、今回見学会開催に快くご協力いただいたO様、本当にありがとうございました!
この家で過ごされる日々が、幸せなものとなることを祈っております!